豪州游記

シドニーでワーキングホリデー

wash

 近隣を散策していると、このような看板が目に入りました。


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 ガソリンスタンドの一角にこのようなコーナーが…洗車のついでに洗犬もしてしまおうということでしょうか。

 あいにく犬を飼っていないため、試してみることができません。シャワーが壊れたら利用してみたいと思います。

 

golf

 近隣を散策していると、このような看板が目に入りました。


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『all we slice is the price』

『私たちがスライスするのは値段だけです』

 ゴルフのスライスとかけているわけですね。値段をスライスするというのはイメージしにくいですが、ディスカウントのことでしょう。英語のこういう言い回し、好きです。

One day

 ワーキングホリデーで来豪している男の、とある一日を記録してみましょう。

 

 8:00AM 起床。コーンフレークにバナナを添えて、ミルクをたっぷりかけて食べる。

 9:00AM ジョギングに行く。ついでに近隣の地理を研究する。youtubeで落語を聞きながら。

 11:00AM 洗濯機を動かしている間に昼食の用意。余っていたレタスを手でちぎって軽く洗う。乾麺を茹でて焼きそばにする。

 12:00PM 洗濯物を干す。オーストラリアは日差しが強いのですぐに乾く。しかし唐突に雨が降ることも多い。何かを得るためには、何かを犠牲にせねばならないことを学ぶ。

 1:00PM スーパーに買い物へ。オレンジジュース、牛乳、卵、ベーコンなどをセルフレジで購入。おやつ用に値下げされたチキンを狙っていたが、持ち前の吝嗇さを発揮して断念。

 4:00PM 語学学校で知り合った日本人の友達の手伝いで皿洗いのバイトに行く。雑談を中心とした業務。現地の情報やら外国人の悪口で大いに盛り上がる。

 9:00PM 帰宅し、日本人のシェアメイトたちと晩御飯を食べながら雑談。現地の情報やら外国人の悪口で大いに盛り上がる。

 11:00PM シャワーを浴び、ニコニコ生放送を観ながら就寝。放送主が視聴者と出会って炎上していた。とりあえず「引退しろ」とコメントを連投しておく。

 

 以上を読んで「英語を使ってねえじゃん」と考えた人は判断力と想像力と推察力が欠落している。スーパーで肩が当たってしまったときに、ちゃんと「Sorry」と言っている。

CD player

 海外で盗まれてもいいようにと格安のノートパソコンを持参してきた。

 特に問題なく使用できているが、安いゆえにディスクトレイがない。CDもDVDも読み取ることができないのだ。リスニングの勉強がしたいので、CDが再生できないと困る。そこで電化製品店に行ってみた。目当ては手ごろな値段のCDウォークマンである。

 確かウォークマンというのはSONYの商標であるとどこかで聞いた。この名前で聞いても伝わらないだろう。携帯できるサイズのCDプレイヤー。これはポータブルCDプレイヤーと言えば店員に通じるはずだ。

 「すいません、ポータブルCDプレーヤーが欲しいのですが…」

 嬉しいことに私の拙い英語が伝わったようで、愛想のいい金髪の女性店員が売り場まで案内してくれた。「オー、センキューソーマッチ」こちらも丁寧にお礼を言う。

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portable-形容詞

①[通例限定]持ち運びできる、持ち運びに便利な、携帯用の;運搬可能な

 …ジーニアス英和辞典

party

 クラスメイトのタイ人の女の子が屈託のない笑顔で話しかけてくる。

 「〇〇、明日はパーティだよ!」

 「おお!そうなんだ。何時?」

 「ん~。アイドンノウ」

 「そうなんだ。どこでやるの?」

 「ん~。アイドンノウ」

 「誰が来るの?」

 「アイドンノウ。私は行けるかわからないんだ!」

 パーティとはなんであろうか。これほどまでに侮辱されてはジーニアス英和辞典で調べざるを得ない。

 

 party 名詞(複数―ties)

 ①パーティ、社交的な会、集まり、宴会

 

 この①の意味で使われたと考えて間違いはないだろう。すると明日にパーティが開かれることが決定しているようだ。しかしwhenとwhereとwhoとwhatとwhyとhowの5W1Hは決定していない。

 相手が日本人であったら喧嘩になっていただろう。「時間ぐらい決めてから言わんかい」と私が言う。相手は激昂するであろう。「せっかく誘ってやったのにその言い方はなんだ」「なんだとはなんだ」「なんだ」「なんだなんだ」「どうしたどうした」「おいおいなんだなんだ」「なんだ!」「なんだなんだ?」「なんなんだ?」「なんだっていうんだ!」「なんだ?」

 しかしここは語学学校である。文化の異なるインターナショナルスチューデントs(複数形)が、たどたどしい英語でコミュニケーションしている。意思の疎通が多少上手くいかなかったぐらいで「What?」などと言ってWhatWhatの応酬となるようではグローバル社会に適応できない。微笑みの国から来た彼女はピンクのロングTシャツを着ている。胸元には英語でparadise、その下にカタカナでパラダイスとプリントされている。彼女は親日家なのだ。楽園というのもいい言葉だ。でもその服はダサいから捨てたほうがいいと思う。

 

 次の日はそのタイ人と美味しいタイ料理の話をした。ナシゴレンが好きだと言ったらそれはタイ料理ではないと言われた。トムヤムクンの名前を出したらそれはタイ料理だと喜んだ。でもトムヤムクンはたいして好きではないのでどうでもよかった。タイには日本料理のレストランがあるけどとても高価で、ギョーザが美味しいと褒めていた。ギョーザが日本料理なのかどうか悩んだが、焼きギョーザはもはや日本料理と言っても過言ではないと自分を納得させた。パーティの話は一度も出なかった。